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デビュー15周年を迎えた4人組ロックバンド、flumpoolの「現在」と「未来」とは? Reader Store Musicからインタビューの一部を公開!

「Reader Store」が独占無料配信するデジタル・ミュージックマガジン『Reader Store Music』。今回は2023年にデビュー15周年を迎えた4人組ロックバンド、flumpoolをフィーチャー。
10月9日にリリースしたベストアルバム『The Best flumpool 2.0~Blue[2008-2011]& Red[2019-2023]~』の製作エピソードやこれまでの音楽活動を振り返るインタビューを、本誌独占撮り下ろし写真と共に掲載。さらに10月6日に開催した約6年ぶりとなる日本武道館公演のリポートもお届け!!
今回は、そんな本誌のインタビューから一部をお届けします!


◆15年の歳月を経て成熟期を迎えたバンドの「現在」と「未来」


2023年10月1日にデビュー15周年を迎えたflumpool。
同6日には“flumpool 15th Anniversary Special Thanks Giving「SINGALONG 2.0」at NIPPON BUDOKAN”と題し、日本武道館で記念ライブを開催。さらに同9日には2枚組のベストアルバム『The Best flumpool 2.0 〜Blue [2008-2011] & Red [2019-2023]〜』をリリースし、15周年イヤーを華やかに、そして賑やかにスタートさせている。鳴り物入りでのデビューから、活動休止、コロナ禍での自粛など、悲喜こもごもだった今日までの15年と、バンドがさらに成熟していくだろうこれからの15年に思いを馳せながら、メンバー4人に現在の心の内を聞いた。

この15年ずっと隣で聴いてたから変化に気付かなかったけど、録音したものを客観的に聴き比べたら、もう全然違う!


――今回、ベストアルバムの青盤(Blue [2008-2011])ではボーカルを全面的にリテイクしていますが、どの時期の曲まで歌い直そうと?

山村隆太(以下、隆太) 最初の段階で、やっぱりただのベストアルバムにしたくないってところで、歌い直そうとは思っていたんです。15年の変化や成長を感じてもらえるものにしたくて。実を言うと「HELP」あたりもリテイクしたいなと個人的には思ってたんですけど、歌ってみると案外変化っていう変化はないんですよね。だから、2011年まで、最初の3年間の曲に絞りました。

――実はボーカルをリテイクしたと聞いて、正直ちょっと不安もあったんです。継続しているバンドが音楽的に進化するのは当然で、それに伴って歌い方が変わっていくのも必然だから受け入れてはいるんですが、あまりにも変わってしまった歌を聴いて「私のあの曲を返せ!」と思うこともたまーにあるので(笑)。

隆太 ああ、それ、なんか分かるな。僕もあれですか、あの曲を返したほうがいいですか(笑)。

――いやいや、素晴らしくナチュラルな変化を見せてくれたと思っています。丁寧に時間を積み重ねて、成長してきたんだなと感じました。

隆太 確かに、少しずつの変化だったのかもしれないですね。今回、ボーカルのディレクションを丁寧にやったんです。過去との比較をしながら歌い方を模索していくなかで、いろいろ気付いたこともありましたし。昔に寄せるところもあれば、今の感覚やライブで今歌ってる感じを突き通したいなっていう部分もあって。そこのバランスを取ってリテイクしました。

――歌詞やメロディの解釈が変わることも多少はありますもんね。

隆太 そうですね。言葉の解釈に関してはやっぱり深みは増したと思いますよ。15年で経験したことは、自然に生かせてるんじゃないかな、と。

――声そのものに年齢的な深みや奥行きが出ますよね。だけど、私が今回一番感動したのは、それでいて今までにない軽やかさを歌声に感じたところでした。

阪井一生(以下、一生) それ分かります。今回は1年ぐらい山村と僕でスタジオ入って録ってたんですけど、正直、過去を超えるってハードル高いんですよ。だから始まる前は不安だったんです。でも、それこそ「花になれ」からリテイクをスタートしたんですけど、最初のオリジナルの録音を聴きながらやってたら、ちょっとビックリしました。この15年ずっと隣で聴いてたから変化に気付かなかったけど、録音したものを客観的に聴き比べたら、もう全然違う! 面白いぐらい、歌に15年の月日が過ぎてた(笑)。もちろんテクニックも経験も身に付いてのことなんですけど、今の「花になれ (Ryu-Take 2023 ver.)」のほうがどしっとして、でも耳にすっと流れ込むようで俺は好きだなって。

隆太 初期の曲はね、初期だけに本当に勢いでしかやっていなかったというか(笑)。がむしゃらそのものでしたからね。今どんなに勢いつけて歌っても、昔のそういうのとはまた違いますよね。

――逆に言えば、当時の勢いや蒼さは、もう出そうとしたって出せないですから。

隆太 うん、その時々の良さはちゃんとありますからね。

小倉誠司(以下、誠司) でもほんと、当時の勢いはその頃の自分にしか出せないし、だからそこを超えるっていうことじゃないんですよね。今回、リテイクした歌を聴いて、山村がちゃんと詰まってるなって思いました。極端な話をすれば、初期の頃はやっぱり、プロデューサーさんのOKが出るところが正解だったんです。でも今回、一生と山村の二人での作業だったんで、ある意味主観的にやれたのが良かったんじゃないですかね。

――自分の判断に自信が持てるというのも、経験あってこそですね。

一生 確かにそうですね。それは間違いないです。

――そして、一つ気になったのが、赤盤(Red [2019-2023])のラストが「HELP」だったこと。隆太さんの発声障害の治療のためにバンドの活動を休止して、再開のタイミングで発表した楽曲ですよね。この15周年から先のflumpoolにつなげる1曲として、これを選んだのはどうして?

隆太 ベスト盤の企画を練っていくなかで、早い段階でラストは「HELP」だなと思ってたんです。2枚組の今作はそれぞれ“青春の青盤”と“成熟の赤盤”って謳っているんですけど、活動休止期間にいろんな価値観や考え方が変わったんですよね。そこでできたのが「HELP」で、この曲を境にバンドとしても新たな成長の道を見つけたというか、大きな変化を自分たちでも感じたんです。だからこそ、このアルバムでも新しい自分たちを表現していくうえでの次へのスタートの曲にしたい、と。

――まさしくターニングポイントになったんですね。

隆太 結果論ではありますけどね。そのときは普通に「人生で一番ピンチやな俺!?」と思ってましたから(笑)。これからの音楽人生のなかでも、たぶんこれ以上のピンチはないんじゃないかなって思うぐらいだったので。

――なんというか、単純に、やばかった?

隆太 相当やばかったと思います(笑)。今でこそ笑い話ですけどね、ほんとやばかったです、普通に。まぁ最悪、バンドは一生と元気が歌えるからいいかなと思ってもいたんですけどね。

尼川元気(以下、元気) 何言ってんの!?

誠司 そんなわけないだろ(笑)。

一生 解散だ、解散!

――その際は、隆太さんがギターにコンバートするということで、一生さんがボーカルで。

隆太 まぁ、そうですね。

元気 そっちが無理! 俺が歌うほうがまだマシ(笑)。

(『Reader Store Music』インタビュー記事より抜粋)
 
インタビュー・文:斉藤ユカ
撮影:荻原大志


▼インタビューの続きはこちらから!

【無料版】Reader Store Music Vol.27 flumpool

今回は2023年にデビュー15周年を迎えた4人組ロックバンド、flumpoolをフィーチャー。10月9日にリリースしたベストアルバム『The Best flumpool 2.0~Blue[2008-2011]& Red[2019-2023]~』の製作エピソードやこれまでの音楽活動を振り返るインタビューを、本誌独占撮り下ろし写真と共に掲載します。さらに10月6日に開催した約6年ぶりとなる日本武道館公演のリポートもお届け!!

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有料版の『Reader Store Music Extra』Vol.11では、無料版の内容にプラスして、15周年を記念した爆笑スペシャルトークやコメント動画も収録。内容満載でお届けします。

▼PROFILE

flumpool(フランプール)
メンバー:山村隆太(Vo&Gt)、阪井一生(Gt)、尼川元気(Ba)、小倉誠司(Dr)
2007年1月、flumpoolを大阪にて結成。2008年10月1日、ダウンロードシングル「花になれ」でデビュー。au「LISMO!」CMソングに抜擢され、10日間で100万DLを突破するなど大きな話題となり、デビュータイミングでその名を全国に響き渡らせた。さらにデビューミニアルバム『Unreal』はオリコンアルバムウィークリーチャート初登場2位を獲得。2009年10月にはデビューわずか1年という速さで日本武道館2Days公演を開催、即日SOLD OUTを果たした。以降、「Over the rain~ひかりの橋~」「星に願いを」「MW〜Dear Mr.&Ms.ピカレスク~」「君に届け」「どんな未来にも愛はある」「証」などのヒット曲を送り出し、3年連続でNHK紅白歌合戦への出場を果たした。
順調に活動が進むなか、2017年5月から日本武道館公演2daysを皮切りとした29都市31公演をまわる8度目の全国ツアーがスタート。しかし、12月3日の横浜公演終了後にボーカル・山村隆太が「歌唱時機能性発声障害」であることが判明。治療に専念するため、12月5日より活動休止を余儀なくされた。
約2年の歳月を費やし、2019年1月に再始動を発表。5月22日には待望のニューシングル「HELP」を発売。3月にはファンクラブツアーを開催、5月から10月まで全国ホールツアーを敢行するなど完全復活を遂げ、さらに12月30日には大阪城ホールでの単独公演を開催した。
その後、自身の新会社設立やリリース&ライブを精力的に行い、2023年にデビュー15周年イヤーに突入。ベストアルバムのリリースや、約6年ぶりとなる日本武道館公演を開催した。そして2024年4月からは15周年を記念した13会場15公演の全国ツアーも控えている。
 オフィシャルサイト: https://www.flumpool.jp

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